『生命の森』巡回展|2021
北海道十勝で実施した『生命の森』巡回展の様子
巡回展概要
●会期:2020年12月1日~2021年9月22日
●会場:十勝管内7施設:北海道鹿追町福原記念美術館、生涯学習センターわっか(施設内プロムナード)、英会話学校JOY、医療法人徳洲会グループ帯広徳洲会病院、音更町立図書館、足寄町民センター、清水町図書館・郷土史料館
●メディア:十勝毎日新聞
2020年10月にとかち帯広空港で『生命の森』展を実施後、2021年の1年間、十勝管内の7施設で巡回展を行いました。コロナ禍で多くの方に作品を見ていただく機会を頂いたことに感謝しています。
『生命の森』巡回展開催にあたって
「生命の森」では地球がひとつの生命体であり、全ての生き物が大きな生命体を構成している細胞だと捉えています。森の地下で根同士が繋がりネットワークを形成し、遺伝子構造の多様性によって森全体の生命力を高めているように、生命維持のためには、生命体内の細胞の多様性と細胞間のつながりが必要不可欠です。同じ自然の原理が人間にも働いている前提で「町」を「森」に、人を1本の木に見立てて考えてみると、つながりが希薄になっている現代は、森でいう「地下のネットワーク」から人間が分断されており、自然の原理が人の社会に働かなくなってきていることを示唆しているように思えるのです。
パンデミック以後、日本では10年以上減少していた自殺者数が再び増加し始め、多くの研究で有うつ病率が上がったことが報告されています。工場で生産されるコンピュータは図面通りに完成させられなければ不良品として扱われますが、1960年代以降この考え方を食べ物や動物、更には私たち人間にも適応してしまったことで、社会から「いのちの固有性」が排除されてしまったのではないかと感じています。その結果、個性を認められず、自分を、相手を愛する方法が分からなくなってしまった人々が自死へと自分を追い込んでしまう構造が出来上がっているのではないかと思うのです。
「癒し(heal)」という言葉の語源は「全体性(whole)」にあります。地球環境全体を含めた外的な自然、感情や直感などの内的な自然から切り離された人が、いのちの全体性を一体化することを「癒し」に求めている現状があると考えています。コロナ禍により従来の社会システムが機能しなくなっていることが表面化した今、私達の「生命観」を組み直す必要性と、人々の心と魂を「癒す」必要性を感じています。繋がりこそが生命力を高め、いのちの固有性から生まれる愛のちからが現代の分断を再び結びつける「のり」の役割を果たしてくれると信じています。
2021年7月 佐々木 めばえ
各展示概要・メディア
2020年12月14日 十勝毎日新聞掲載
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【鹿追町】
会場:北海道鹿追町福原記念美術館
期間:2020年12月1日~2021年1月31日
住所:〒081-0212 北海道河東郡鹿追町泉町1丁目21
メディア:十勝毎日新聞掲載
2021年3月15日 十勝毎日新聞掲載
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【上士幌町】
会場:生涯学習センター わっか(施設内プロムナード)
期間:2021年2月26日(金)~2021年3月25日(木)
住所:〒080-1408 上士幌町字上士幌東3線237番地
メディア:十勝毎日新聞掲載
【帯広市】
会場:英会話学校JOY
期間:2021年3月26日~4月28日
住所:〒080-0027 北海道帯広市西17条南5丁目11−14
JOYホームページ展示情報掲載ページ